積んであったものの中から発掘(?)
読みたくて買ってるくせに、そういうのが多すぎて、片っ端から手に入れるのはいいのだけれど、読む方が追いついていない。
で、どんどん、積まれていくわけですね。
ほんと、もったいない。
この本は、2013年5月に手に入れたようです。
2年熟成してました(/ω\)
うーん。
これまた、もっと早く読めばよかった!
ですね(/ω\)
もう、自分の為の「もっと早く読めばよかった」シリーズが出来上がりそうなくらい、まだまだ積んであるので、自分的に楽しみになってきましたorz~
で、リヴァトン館。
最近(?)ダウントン・アビーが人気で、そういうの好きな人にはたまらないでしょう
みたいなコメントが多いですが、ホント、そうだと思います。
ダウントン・アビーを観てあると、視覚的に想像するお手伝いをしてもらえるので、面白さが深まる気がします。登場人物も置き換えて想像してみたりなんかして。
主人公グレイスが、ずっと秘密にしてきた事とは何なのか。
ロビー・ハンターという詩人が自殺した理由は?
自殺を目撃したはずの、ハンナとエメリンは、何も語らなかった。
グレイスの母親がグレイスに秘密にしてきた事は?
主人公・グレイス
ハンナ・エメリン・ディビットの兄妹のいるハートフォードフォード家に奉公にあがる。
そこは、グレイスの母が昔、奉公していたところ。
自分を身ごもった際に、辞めた らしいが、本当にそれだけなのか?
何かここにもグレイスに知らされていない事があるようだが、
その当時の使用人は、何があっても口を割らない ので、グレイスは教えてもらえない。
そんなグレイスが、奉公にあがり、ハートフォード家で経験する出来事。
グレイス自身のこと、ハートフォード家のご兄妹の事、とりわけ、ハンナのこと、
ゲームの事、子供たちの野望の事、ディビットの友人ロビーの事、戦争のこと。
戦前、戦後で、状況も変わる。
現在のグレイスと、過去のグレイスが交錯して話が進む。
98歳になったグレイス。
奉公に出たのは14歳の時。
自分が奉公していた一家の、ロビー・ハンターが自殺したのはなぜなのかを、自分なりに考え映像化しようとしているアーシュラという女性から連絡をもらったのをきっかけに、
84年分の 真実 を、孫マーカスに残そうとするグレイス。
伝記で、映画で、語られるハートフォード家の物語と、グレイスの観てきた事実。
ため息が出るほどに耽美な描写で引き込まれる引き込まれる。
前半はじっくり、後半は畳みかけられるように一気に。
明るい照明ではなく、蝋燭の灯をともして、珠玉のお茶とお菓子を用意して、とか
読む為の雰囲気づくりをしたくなるほどです。
しないけど。
ハンナ・エメリン・ロビーの関係が痛々しいです。
子供の頃のゲームの話のあたりで、散々フラグが立っていますが、
3人でなければならない。その関係が大切。
だから、どうしても、3人。
子供のころ、ロビーではなくデイビットだったけど、3人のゲームをそっと見守っていて、仲間に入りたいけど、かなわぬ願いなのを理解していたグレイス。
「なぜ、なぜ、よりによって今!」 きついよねぇ・・・・
グレイスが速記を読めないのに、気づいていたんだよね?
だけど、速記で書いたよね?それは、ある意味かけだよね?
本当はどうしたかったの?どうしてほしかったの?>ハンナ
3人というルールを、もっと早くに断ち切ってさえいれば・・・・
エメリンの事は、わかってたよね?>ハンナ<ロビーに言われてたしね?
事が起きてしまってからのグレイスの苦しみは、相当なものだったに違いない。
ルース(グレイスの娘)にとっては、可哀想な事になってしまったけれど、
グレイスが、一時期、現実逃避をしてしまいそうになったのもわかる。
ハンナがどれだけグレイスを愛していたか、信頼していたか。
感じてはいたけれど、実際に本人からのアレ・・・・
読んでる人間が、あれだけ胸がつまる思いをさせられたのですもの、グレイスの気持ちを想像すると、息ができなくなりそうでした。
グレイスが、一番、だまっていたかった事とは何なのか、
読み終わった後で、更に考え込んでしまいますね・・・・・・
グレイスにとって、辛い事が多かった中、60を過ぎてから、アルフレッドと一緒に20年もの時を過ごせた ということが、読んでる私には救いだったなぁ~。
翻訳ミステリー大賞に輝いた、秘密 と 忘れられた花園 は、
まだ文庫になってないので、手を出していないんですが、(だからこれもまだ手つけてなかったのか。と今更思い出す。同じ作家の本は一気に読みたいタイプな私)
手を出すか・・・・
どうするか・・・・
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